最近、ルテニウムやプラチナなどの貴金属ALD材料の注文をいただくことが多くなりました。
開発用途で注文いただく貴金属ALD材料の数量は10~25gと少量なのですが、当社で合成するときは生産性などを考慮して100g程度です。
貴金属の塩化物やメタルそのものを購入して原料に使いますが、それら原材料の購入価格は当然高価なものばかりです。
それゆえ合成・精製それぞれの工程でミスをすると大変な損失になりますので、担当するエンジニアは緊張しながらハンドリングしています。
特に高濃度の貴金属化合物の入ったガラスフラスコなどは細心の注意を払って扱っており、必要が無ければ常時固定しておくようにしています。
お客様からすれば、「希少で高価な金属だからこそ薄膜化して表面積を拡大し効率を飛躍的に上げたい」というニーズがあるのだと思います。
貴金属ALD材料の用途は触媒や電極など様々な分野に及ぶと思いますが、ALDによって希少金属の活用がより一般的になることを期待しています。
私たちはこれら希少金属をなるべく効率良く薄膜化できる成膜材料を提案していきたいと思っています。